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2017.04.27 Thursday | - |  | - | - | by スポンサードリンク




「A380」の緊急脱出は何秒で可能か?

久々に「A380」の話題を集中的に取り上げているが、ふと、「これだけ大きい機体だと非常時の非難にはどれくらいかかるのであろうか?」と、疑問に思ったので調べてみた。

やはり、きちんと実験(試験?)がされていた。昨年、2006年の新聞各紙の報道によると以下のように試験が行なわれた。

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2006年3月27日(火)付け
ドイツ北部ハンブルクからの報道によると、欧州の航空機メーカー、エアバスが26日に実施した、世界最大の次世代大型旅客機「A380」の避難訓練で、男性1人が足を骨折したほか32人がすり傷など軽傷を負った。
訓練は、最大限搭乗できる乗客853人と乗員20人が参加してハンブルクの同社工場の格納庫内で行われた。8カ所の出口を使い「90秒以内」の全員脱出を目指した。軽傷者が出たものの約80秒で完了し、航空当局の安全試験に合格した。


もう少し、詳しい内容を知りたいと思い、調べてみたところ、試験に全面的に協力した、ルフトハンザ・ドイツ航空の英文のホームページに詳細のプレスリリースが出ていたので、その詳細の要約を以下に掲載する。

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ルフトハンザ・ドイツ航空 プレスリリース・要約    

A380の緊急脱出試験
2006年3月26日(月)、ドイツ・ハンブルクのエアバス工場にてA380の緊急脱出試験が実施された。この試験では、853人の乗客および20人の乗組員を90秒以内に A380から避難させなければならなかった。すなわち1秒に約10人である。 全部で16あるドアのRサイド(右側)の8つだけを使って、外からすべての窓(コックピット:操縦室を含む)をふさいだ床下の非常用ライトだけが灯る暗闇の機内で実施された。これは、欧州航空安全庁(EASA)およびそアメリカ連邦航空局(FAA) が定めた航空機の安全証明試験基準にのっとったものである。

エアバス社によって、緊急時および安全の為の手順を訓練された42人のルフトハンザ航空の乗組員達は、この最初で最後になるであろう航空局のテストに参加することを前日の日曜日まで知らされていなかった。しかも、係官は実際に誰が避難試験に参加するのかを当日の朝に発表した。訓練を受けた乗組員達は、全員この試験に参加すること望んだが、選ばれたメンバー以外は、補欠のベンチに座って試験の成功を見つめた。

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1,100人の人間が参加
民間航空の歴史上最も規模の大きい避難テストに参加するボランティアの人々を全員、A380型航空機が駐機されている格納庫に運ぶ為、32台のバスが用意された。その数は全部で、1,100人に及んだ。その内訳は、853人の乗客、20名のパイロットと客室乗組員に加えて、もしもに備えた医療スタッフ人員、そして、その他、地上での助けをしてくれる人々である。

パーサーのSilke Drucksによると、機内では、いつもと同じ通常のプロシージャから始まった: 搭乗の準備、そして搭乗、搭乗客の歓迎、安全報告。 すべてがいつもどおりに進んでいった。「当機は出発準備が完了いたしました」の機内アナウンスと共にカウントダウンが始まった。避難開始前の3分間は関係者にとっては永遠のように感じられた。 それからすべてがめまぐるしく進んだ。「避難してください!、避難してください!」の叫び声と同時に勢いよくドアが開けられた。一瞬の間の後、一度に2人が滑り降りられる2レーンのスライダーが、大きな破裂音と共に瞬時に膨らんだ。

アッパー・デッキ(2階席)からの脱出用スライドは、地上から約26フィート(8メートル)の高さとなり、乗客の高さからの不安を取除くためにサイド(側面)に背の高いスクリーンが設置してある。 しかし、実際の避難時には、時間との戦いが気になって高さの恐怖を感じている暇など無かった。

乗務員は、8つの各非常口から毎秒ほぼ2人(計16人)を脱出させることができた。 「乗客が誰も機内に残っていないか? 誰かが間違った方向に向かっていないか? を私は恐れていた。 だが、機内はすべて空になっていた」、と乗務員のStefan Kaiserは回想する。 「すべては、一瞬で終わった。 私達がしなければならなかった唯一のことは、スライダーに乗客が飛び乗るペースを定めることだった」。78秒で、乗客および乗組員全員は航空機から避難した、それは要求されていた時間より12秒も早かった。 そして記録的な時間であったにもかかわらず、恐れていたより少人数のけがで済んだ。 足を骨折した人1名、摩擦焼跡およびスリ傷程度の軽傷が32名であった。統計的には、この種のテストによる傷害率は約5パーセント(今回なら44人程度)である。 そしてルフトハンザ航空の乗組員は、この率をかなり下げることに成功した。

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周到な準備
今後は、JAR/FAR 25.803(航空局が定める緊急脱出規則)にのっとり、ヨーロッパと米国において義務付けられた緊急脱出テストの実施に着手される。 全てのタイプの航空機は、乗客を運ぶための証明書を手にする前に必ずこれらのテストを経なければならない。 しかし、これまで一度も完全に2階建ての機体からの避難は行われたことが無かった。 また、これまでにどんな乗務員も全速力で26フィート(8メートル)以上の高さの航空機のアッパー・デッキ(2階席)から、安全に何百もの人々を避難させたことが無い。 試験の関係者(乗客)は、ある決められた規準に沿うように エアバスのスタッフおよび地元の住民から募集され、その40%が女性であり、全体の35%が50歳以上の年齢の人であった。

全てがうまくいったと言う事実は、完璧な準備に負うところが大きい。 早い段階から、エアバス社はルフトハンザ・ドイツ航空の乗組員によるテストを行なうことを決定した。
2005年の1月から、ずっとこのテストのために集中的に取り組んでくれた、フランクフルトの訓練部門の補佐官、社内の異なった部門から集まった人々、このテストに実際に参加してくれた乗務員のみんなに感謝する。
「何にも増して重要な事は、参加してくれた乗客の傷害率も低く、乗組員も無傷であったことに感謝している」

今回のテストの模様は、40台のカメラによって撮影されており、その内容を吟味し、公式のプロシージャーが発表される。 それは、もちろん予想通り肯定的なもである。 避難テストは見事に実施された、これによってエアバス社は、A380のさらなる飛行証明書獲得のために次のステップへと進むことができる。 タイプ証明は、今年(2006年)末頃に期待される。 そして、わがルフトハンザ航空は、A380型機を2008年から定期航路に就航させる。 今回の避難テストに貢献してくれた全ての乗務員は、そのフライトに乗務することを楽しみにしていてほしい。そして、わが社のパーサーとFA(フライトアテンダント:客指定乗務員)は、常にお客様に航空機から安全に降りていただけることができると言うことを付け加えたい。

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2007.03.27 Tuesday | エアバスA38013:29comments(1)trackbacks(1) | by Fine Sky 1




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大型旅客機について−オタクの飛行機博覧会
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  • オタクの飛行機博覧会
  • 2007/05/21 4:42 PM